取消訴訟の要件:行政書士試験に合格する

取消訴訟・要件

行政書士試験・合格トップ > 行政法行政事件訴訟法 > 取消訴訟・訴訟要件

取消訴訟の「訴訟要件」 (行政事件訴訟法

行政書士試験ランク


取消訴訟の「訴訟要件」とは

行政事件訴訟法における「訴訟要件」とは、
訴えが適法である要件」のこと。
これを欠く訴えは審理されず、却下される。

取消訴訟の「訴訟要件」には以下がある。

取消訴訟の「訴訟要件」
  ① 処分性 (処分その他の公権力の行使にあたること)
  ② 原告適格 (法律上の利益を有する者)
  ③ 訴えの利益 (現実に利益が回復する状態にある)
  ④ 被告適格
  ⑤ 出訴期間 (知った日から6か月以内)
  ⑥ 裁判所の管轄に属する


① 処分性

行政事件訴訟法において、取消訴訟は、
行政庁の「処分その他の公権力の行使に当たる行為」を対象としている。
したがって訴訟対象に処分性があるかどうかかが訴訟要件として重要となる。

判例は、処分性の判断基準として以下を示している。

国・公共団体が行う行為のうちで
「その行為により、直接、国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定することが
 法律上認められているもの」

★事実行為 ⇒権力的な事実行為は、処分性が認められることがある
★行政契約 ⇒処分性は認められない
★行政の内部的行為(通達等) ⇒処分性は認められない
★行政指導 ⇒ほとんどの場合で処分性は認められない(例外的に認められるケースもある)


② 原告適格

行政事件訴訟法における「原告適格」とは、
処分取り消しを求めて出訴できる資格をいい、
取消し訴訟の原告適格は、「法律上の利益を有する者」に限られる。
(「法律上の利益」とは、法律上保護された利益のこと)

★不利益処分を受けた者(営業停止処分を受けた者など) ⇒原告適格
★申請拒否処分を受けた者(補助金の交付申請を拒否された者) ⇒原告適格

《提訴の「理由」の制限》
取消し訴訟において、「自己の法律上の利益」に関係のない違法を理由として
取消しを求めることはできない。

《第三者の原告適格》
処分の相手方以外の「第三者」の場合についても
(例えば、原子炉設置許可処分における、周辺住民など)
「法律上の利益」があるかどうかで原告適格が判断されるが、
その判断方法は、以下のようなる。(9条2項)

第三者の原告適格の判断
・当該処分または裁決の根拠となる法令の規定の文言
法令の趣旨、目的
・当該処分において考慮されるべき利益の内容、性質
法令の趣旨、目的を考慮するにあたっては
当該法令と目的を共通にする関係法令があるときは
その趣旨、目的をも斟酌する
利益の内容、性質を判断するにあたっては
根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる
利益の内容、性質、害される態様、程度をも勘案する


③ 訴えの利益

行政事件訴訟法において、「訴えの利益がある」とは、
処分が取り消されたときに、現実に法律上の利益が回復される状態にあること。
(時間的経過、条件変化等により、もはや原告の救済に役立たない場合は
 訴えの利益は認められない)

★建築確認処分の取消し ⇒建築工事の完了により、「訴えの利益」は失われる
★生活保護法に基づく保護変更処分の取消し ⇒本人の死亡により、「訴えの利益」は失われる
 

④ 被告適格

行政事件訴訟法に基づく取消訴訟は、
処分、裁決をした行政庁の所属する行政主体(国または公共団体)
被告として提起しなければならない。

  • 処分・裁決をした行政庁がいずれの行政主体にも所属しない場合は、
    当該行政庁を被告として提起しなければならない。

⑤ 出訴期間

《取消し訴訟の出訴期間》

知った日から取消し訴訟は、処分・裁決があったことを知った日から
6か月以内に提起しなければならない
処分・裁決の
日から
取消し訴訟は、処分・裁決の日から
1年以内に提起しなければならない

⑥ 裁判所の管轄に属する

原則として、被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所、又は
処分・裁決をした行政庁の所在地を管轄する裁判所の管轄に属する。
(ただし、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方地方裁判所
にも、提起することができる場合がある)



「行政事件訴訟法」関連ページ

行政法 トップ
行政書士試験の憲法・民法・行政法 トップ

powered by Quick Homepage Maker 5.0
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional