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表見代理 (民法代理

表見代理のまとめ

表見代理とは

表見代理とは、
外見的に代理権があると信じさせる特定の事情がある場合
有権代理と同様の効果を認める制度。

 ⇒ 本人効果帰属を拒めない

特定の事情とは

本人の代理権授与表示
権限外の行為
代理権消滅後の代理行為

に限られる。
(「①、②、③ + 相手の善意無過失」以外では、表見代理は成立しない)

*相手が善意無過失で、代理権ありと信じるべき相当な理由がる場合でも
 ①、②、③ のいづれかの要件がなければ、表見代理は成立しない。
*代理権があると称する者が、実印をもっていても、上記と同じ。


表見代理の本人責任と要件

《表見代理の本人責任と要件》

表見代理内容成立しない場合
代理権授与の表示による
表見代理
他人に代理権を与えた旨を表示したものは、
その他人が、表示した代理権の範囲内で、第三者とした行為について
その責任を負う
第三者が、
悪意または
知らなかったことに過失がある場合
権限外の行為
表見代理
代理人がその権限外の行為をした場合、
本人がその責任を負う
ただし、第三者が、代理権があると信ずべき正当な理由がある場合に限る
-
代理権消滅後
表見代理
代理権消滅は、
善意の第三者に対抗できない
第三者が
知らなかったことに過失がある場合

《判例》

  • 代理人が権限外の行為をしたとき、第三者に代理人の権限ありと信ずべき正当な理由があれば、本人の過失の有無にかかわらず、本人に効果が生ずる。(最判昭34.2.5)
  • 代理権授与表示者は、代理行為の相手方の悪意又は過失を主張・立証することにより、責任を免れることができる。(最判昭41.4.22)


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