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住民監査請求 (地方自治法)
行政書士試験ランクB
地方自治法は、地方自治法242条において
住民(住民であれば国籍、選挙権等は問われない)に
地方公共団体の「財務・契約における不正」について
「監査を請求することができる」旨、規定している。
直接請求である事務の監査請求とは異なり、
住民1人で請求できるが、「不正が認めらる事を証する書面」の提出が必要、
請求内容が「財務等の不正に限定される」などの違いがある。
住民監査請求
《住民監査請求》
住民監査請求 | |
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内容 | 内容2 |
請求対象 | 違法・不当な財務会計上の行為 ・違法、不当な公金の支出、財産の取得、管理、処分等 ・違法、不当な公金の賦課、徴収 ・財産の管理、公金の賦課徴収を怠る事実(不作為) |
請求権者 | 住民 (住民であれば、国籍、年齢、選挙権を問わない。法人も可) |
請求方法 | 監査を求める事実を証する書面を添え、 監査委員に、監査・是正勧告等を請求する。 |
請求期間 | 当該行為のあった日、終わった日から1年未満。 (期間経過の正当な理由がある場合は、この限りでない) |
監査方法 | 監査委員は、請求人に、証拠の提出・陳述の機会を与えなければならない。 (必要な場合は、関係する長・執行機関・職員を立ち会わせることができる) |
監査結果・勧告 の決定 | 監査委員の合議制とする。 監査および勧告は、請求があった日から60日以内に行わなければならない。 |
暫定的停止勧告 | 当該行為が違法であると思料される相当な理由があり、 当該公共団体の回復の困難な損害を避けるために緊急の必要があり、 公共の福祉を著しく阻害する恐れがないと認めるときは、 監査委員は、監査手続きが終了するまで間、 当該行為を停止すべきことを勧告することができる。 (この場合、請求人に通知し、公表する) |
理由があると 認めるとき | 監査委員は、長・執行機関・職員に対し、 期間を示して、必要な措置を講ずることを勧告する。 (請求人に通知し、公表する) |
勧告があった場合 | 長・執行機関・職員は、期間内に必要な措置を講じ、 その旨を監査委員に通知しなければならない。 (監査委員は、請求人に通知し、公表する) |
理由がないと 認めるとき | 理由を付してその旨を書面により請求人に通知し、公表する。 |
*「住民」とは、「当該地方公共団体の住民」であり、
これに該当すれば、選挙権がなくとも、外国人、法人でも、請求できる。
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