付合(付合と所有権):行政書士試験の民法

付合と所有権

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付合(不動産の付合)

行政書士試験のための
《ケーススタディ》


Bは、Aから建物を賃借していたが、Aに無断でこの建物に増築を行った。

そのことを知ったAが、賃貸契約を解除したところ
Bは、「増築部分の所有権は自分にあるのだから、増築分を買い取れ」と言いだした。

Bの要求に対し、Aはどのように対処すべきか?



不動産の「付合」

数個の物が結合してしまい、これを外すことが不可能であったり、過分な費用を要したり、
分離することによってその物自体の価値が喪失してしまう場合などを
付合」という。

不動産の付合の例としては、
土地に樹木などが根をはり定着してしまった場合、
土地に盛り土などの整備を行った場合、
建物に増改築がなされた場合、などがある。

民法242条は
「不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。」
と規定している。

したがって、不動産の所有者は、土地建物に従として付合した物の所有権を取得することとなる。

付合における利害関係の調整

不動産の付合が成立すると、不動産の所有者が付合した物の所有権を得、
付合してしまった物の所有者の所有権は失われる。

所有権を喪失した者の損失は大きいといわなければならない。

そこで民法248条において
「(付合等の規定の適用によって)損失を受けた者は、第703条及び第704条の規定に従い、その償金を請求することができる。」 (703条、704条…不当利得の規定)
としている。

つまり、付合によって所有権を得た不動産所有者は、一種の不当利得を得た形となるから、
権利を喪失した者は、損失補償を請求できる、
という形によって利害調整を行っているのである。

ただし上記ケースの場合は、賃借者が無断で増築を行っていることから
賃貸人は、増築物を取り除き、原状回復して上で引き渡すことを要求することもできる。



増築部分が建物と付合しているため、所有権はAにある。

Aは、不当利得の規定に従い、「現に利益を有する限度において」補償金を支払い、
増築部分も含めた所有権を取得するか、
Bに対して、増築部分を除去し、原状回復した後に建物の返還をすることを主張するか
どちらかを選択することができる。




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